42歳・主婦・縁結び
「あー…ひょっとして私、ずっとこのまま独り身なの?」
そう職場で嘆く私に、同僚のおばさんが、
「私の娘、『縁結びのお守り』の効果がすごくあったわよ。だからあなたにもあげるわ」
こうして滋賀県「多賀神社」の縁結びのお守りを手渡された私が、職場の年下の同僚とあっさり結婚することになった体験談をご紹介します。
27歳「結婚適齢期」なのに家と会社の往復の毎日
今から10年以上前のお話です。
当時、私は20代後半の「結婚適齢期」。
滋賀県彦根市のスーパーで働いていました。
そのときの悩みは、ひたすら、
「恋人が欲しい」「彼氏が欲しい」「結婚相手がほしい」
というものでした。
友人知人は次々と結婚していくし、いわゆるご祝儀貧乏な状態になっていたからです。
年賀状には赤ちゃんが映った家族写真、結婚報告ばかり。
うらやましくて仕方がありませんでした。
しかしながら、当時の職場はおじさんや女性ばかりで、若い男性というものは少なかったのです。
また、当時は転職したばかりで仕事にも慣れておらず、恋愛方面に力を注ぐというのもなかなか難しい状態でした。
休日も不規則なため、友達からの紹介もままなりません。
また、結構仕事も忙しかったので、家と会社の往復するだけの毎日が続いていました。
「娘が結婚できたのは縁結びのお守りのおかげ!」
そんなある日のことです。
もう何度目かの結婚報告を聞くことになりました。
違う課のおばさんの娘さんが結婚することになったのです。
しかも私と同い年…。
嬉しそうに話すおばさんに、私には寂しい風が吹き荒れていました。
「一体どうしたら結婚相手って見つかるのでしょうか?」
そう聞くと、おばさんは嬉しそうに笑いながら、
「恋人が欲しいって思いながら、ハキハキと挨拶して笑顔を絶やさず、綺麗な身なりしてお化粧してたらいいのよ!」
それならとっくにやっています。
ため息が出ました。
すると、おばさんは、こんなことをさらに付け加えたのです。
「あとね、縁結びのお守り。物凄く効果あったわよ」
縁結びのお守り?
そういう類のものがあるのは知っていましたが、いたって現実主義の私には無用の存在でした。
そんなちっぽけな布に包まれたものに、そんな効果があるとはとても思えなかったのです。
おばさんから彦根市「多賀神社」のお守りを譲ってもらう
でもおばさんは言いました。
「そんなの、やってみなきゃ分からないじゃない。少なくともうちの子には効果はあったわよ」
「…本当かなあ」
「試してみれば良いじゃないの。あなた、結婚したいんでしょ?別にこんなの高いものでもないし。そうね、明日持ってきてあげる」
「え?そんなの悪いです。自分で行ってきますよ」
「行ってくるって言ったって、あなた、多賀大社って知ってるの?」
多賀大社というのは、彦根市の隣の多賀町にある大きな神社のことです。
邪那岐命(イザナギ)と伊邪那美命(イザナミ)を祭神として祭られていて、結構有名な神社なのですが、当時の私は行ったことがありませんでした。
普段、お守りすら持たない私です。
神社も、正月の元旦に初詣のお参りに惰性で行くくらいでした。
「本当にいいんですか?」
「ぜんぜん。友達からもらったのよ。だから、次はあなたの番ってわけ」
そんなに都合よくことが運ぶかなあと疑いながら、私はとりあえず気休めでもいいやと思い、おばさんからお守りをもらうことにしました。
おばさんは行動力がとてもある人なのか、とんでもないおせっかい焼きの人なのか、次の日には私にお守りを持ってきてくれました。
いろいろ種類があるそうなのですが、「これが一番良い」と可愛らしいピンクと白の花がぶらさがっている、女性に好まれそうなお守りを選んでくれました。
「これ、私ももらったものなのよ。絶対に効果あるから、肌身離さずつけていてね」
「…ありがとうございます」
こんなちっぽけなものが、本当に効くのかなあ。
そう思っているのが顔にもろに出ていたらしく、おばさんは言いました。
「うちの子は、大体効果が出たのは5ヶ月後だったかなあ。昨年の正月にもらって、5月に今の婚約者の男性と付き合いだしたのよ。本当に信じられなかったわ。私も半信半疑だったもの」
「5ヶ月…ですか」
面食いな私の恋愛事情と職場の男性事情
そんなに時間がかかるのかと少々がっかりしました。
当時の私は27歳。
もう少しでアラサーになってしまうという瀬戸際です。
運よく彼が見つかったとして、結婚へ結びつくかどうか分かりません。
適当に付き合わされた挙句、ポイってのもあるかもしれません。
私は男運が本当にひもじくて、ろくな男にあってなかったのです。
遊び目当ての男ばかりで、それもおじさんばかり。
うんざりしていました。
当時も、なぜか会社に入ってくる業者のおじさんにしつこくされていて、そのおじさんは妻子があるのに、財布のお金を私に見せて、遊びに行かないかと迷惑な誘いをかけてくるような男でした。
私に援助交際をさせようとでもいうのでしょうか。
全く腹が立つおじさんでした。
「良い人に出会えたんならいいけど、変な男が寄ってくるのは嫌だなあ」
「あなたモテるものね。でも、いろんな男が寄ってくるのは仕方ないわよ。気にしない気にしない。悪いのも寄ってくるけれど、良い男もこれから寄ってくるから」
「そう思うことにします。ありがとうございます」
とはいえ、やっぱりその職場には私の好みの男性はおらず、いるのは好みじゃない顔かたちの、年下の男が2名。
いささか年を取りすぎている男が1名。
彼ら3人だけが、独身者でした。
私の好みは長身で顔の良い人です。
困ったことに私は面食いでした。
だから、ろくな男に引っかからなかったのかもしれません。
職場のアウトドア派の年下男子から言い寄られるも…?
それからしばらく経ったときのこと、一番私の好みじゃない男性が、妙に私に付きまとうようになりました。
何が一番好みじゃないかというと、やっぱり顔です。
私はもっと大人しい顔の男性が好きなのに、その「人」は、いいえ、その「子」は1個年下で、ずいぶんと個性的で色黒な顔立ちで「いかにもアウトドアをやっています」というタイプでした。
これもアウトの条件です。
私はアウトドアがダイキライだったのです。
好きなものは観劇とかショッピング。
野山に繰り出て、日焼けや汗を流しまくる良さなんて分かりませんでした。
でもその子は、私がつれなくしてもやたらと猛アタックしてきます。
多分、これが縁結びのお守りの効果の一部なんだろうなと、私は大変困っていました。
どうして、好みの男性が寄ってこないのかなあと、仕事の後に無理をしてショッピングに出歩いたりもしてみましたが、好みの男性は大抵彼女連れでした。
やっぱりイケメンはモテるのでしょう。
彼との初デートでイメージが反転!紳士的で礼儀正しい彼と結婚
相変わらず男の子はアタックしてきて仕方がないので、食事くらいはつきあってやるかと、ある日根負けして了承。
すると、その子は物凄く喜び、さっそく日にちを指定してきました。
その日はとてもよく晴れた良い天気でした。
そして、彼との初めてのデート。
するとこれが、思いのほかとっても楽しかったのです。
荒くれ男に見えていた彼ですが、扉を開けてくれる、レストランでは椅子を引いてくれる、お箸を持つ手がとても綺麗…などなど。
思っていたよりずっと紳士的だったのです。
ありえない新鮮さでした。
釣りが趣味の彼でしたが、釣りにも礼儀があり、糸くずはちゃんと回収するのは当たり前で、ごみをその辺においてあると我慢できないと回収するような、礼儀正しさを持っていました。
それから職場で彼をじっと観察するようになりました。
すると、彼は仕事がよくできて、上司に目をかけられていることが分かったのです。
何から何まで新鮮で、彼が強引なのもあって、気がついたらプロポーズされていました。
その頃にはもう、私は彼と結婚してもいいなと思っていたので、快く了承しました。
おばさんに結婚報告すると、とても喜んでくれました。
最後に
「縁結び力」ものすごいです。
「多賀大社の神様ありがとう」と後日、彼とお礼参りに行ってきました。
霊験あらたかなお守りって本当にあるんですね。
今現在、彼は私の夫になり、2人の子供もいて幸せに過ごしています。
すべて縁結びのお守りのおかげだと思っています。
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