29歳・自営業・手相
愛媛県松山市、大街道アーケードに「雲海さん」という占い師がいることをご存知でしょうか?
実は地元のネットやテレビでは時々話題になる、愛媛のプチ有名人。
毎日夜になるとアーケード内に自分のブースを設置し、姓名判断と書かれた半紙の囲いの中にろうそくを炊き、占いに来るお客様を待っています。
私が占い師さんに占ってもらった経験は、人生で1度だけ。
今のところ、最初で最後の占いがこちらの雲海さんです。
この雲海さんに占ってもらった結果が10年後の今すべて当たっていたので体験談をご紹介します。
TVでも紹介される愛媛の有名な占い師「雲海さん」
平日も休日も、街に繰り出すと必ず雲海さんを目にしてきました。
ご自身で製作したのか、「TVで話題の雲海さん」と書かれたのれんのようなものを時々所持しており、チャーミングなところもあるんだねと逐一行動は話題の的。
とてもユニークな占い師さんなのです。
雲海さんの人気の秘密は、見た目にもあります。
太く丸めの黒縁メガネ。なんとなく昭和を思わせる服装に、必ずサスペンダーをつけています。
友人曰く、あのサスペンダーは日替わりで、必ずハイブランドのものなんだよという噂。
占ってもらったときは気付かなかったのですが、なんとシャネルのサスペンダーを日替わりで愛用しているようです。
大学時代、占いに半信半疑だった私が言われた言葉とは?
当時、私は大学生。
大学に入り、サークルをきっかけに音楽にハマった私は、勉強そっちのけで毎晩楽器に触る日々を過ごしていました。
仲間と集まってはセッションしたり、グダグダと練習したり。
その頃の愛媛の街は、深夜のアーケード内でパフォーマンスする団体が多いのが特徴でした。
夜の11時頃になるとたくさんの若者が繰り出してきたもの。
店舗のウィンドウを鏡代わりにして踊るダンサー、ピエロの格好をしたヨーヨーパフォーマー、歌いながらCDを売るシンガーソングライター。
とにかく何かしらの夢がある若者が街の真ん中にたくさん居ました。
そんな騒がしさのド真ん中に、雲海さんはいつも一人でお客さんを待っていました。
とある日、アーケード内でセッションパフォーマンスをするため集合した仲間と歩いていたところ、ふと見た先に「手相占い」と書かれた小さな机を発見。
若気の至りとでも言うのでしょうか。
さほど興味もないくせに、ノリで「やってみよう!」と言い出した私。
まだまだ若かった当時、今思えば夢と希望しかない若者だったと思います。
面白そうだからやってみようという単純な動機で、まず手相を見せ、その後名前を伝えました。
ちなみに私から言葉を発したのはこれだけ。
それに対し、雲海さんの言葉はとても完結だったことを覚えています。
「資格や試験は全て受かる。将来は都会に出る。今後は海外志向が高くなるが、臆せず頑張れば道が拓ける」
10年後、雲海さんの占いはすべて当たっていた
30歳を目前に迎え、占ってもらったあの日からちょうど10年が経ちました。
雲海さんにあのように言われた時の私の反応は、「えー?都会?海外?資格?」と、どれもピンと来ていませんでした。
というか、ピンとこないというだけで、もはやハズレ扱い。
しかし、その後2年ほど経って大学3年になった頃、それまで趣味でやっていた音楽にどうしても人生をかけてみたくなり、シアトルへ留学しました。
通算1年の留学期間でしたが、その間に素晴らしい出会いがあり、大学を卒業すると同時に東京のとある音楽団体で活動することに。
最初の3年ほどをそこで過ごし、今は独立して音楽関係の仕事をしています。
また、独立に際し、それまで最も苦手としていた「数字」と向き合わなければならないことに。
算数の時代からもっぱら文系脳だった私でしたが、一念発起し、簿記1級の資格を取得。
会計士を志す友人にも、「簿記1級があればいつでも雇ってもらえるよ」と言われるほどには、少々苦労を要す資格試験でした。
両親や友人、それより何より自分自身が一番驚いたこの合格。
最後に
結果的に、雲海さんの言った言葉は、今の所私の人生において全て当てはまっています。
噂によると10年経った今も、彼はアーケードの中で営業しているということ。
これだけ当たったという前例があるので、もし悪いことを言われたらどうしよう…。
そんな恐怖心もありますが、見事に私の人生を言い当てた彼に、もう一度これからの運勢も見てもらいたいなぁと思う今日この頃です。
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